英語学習の目的は何?

 英語の学習については、ここで改めてノウハウを紹介するまでもなく、様々な方法がいろいろなサイト、書籍、ラジオ等の電波で取り上げられています。学習方法はそれぞれにあった好みのやり方、予算でやるのが良いということなのでしょうが、私なりに少し整理したいと思います。

 その前にそもそも何のために英語を勉強するのかという、そこが整理されなければいろいろ遠回りをしてしまうことになりますので、哲学的なことを少し考えるところからスタートしたいと思います。

 英語を勉強したい、この一言は何でもないように聞こえますが、かなり漠然としています。例えば英語を音楽に置き換えるとわかりやすい。音楽を勉強したいと言ったら、そのスケールのでかさははかり知れません。ジャンルでいけばクラシック、ロック様々ですし、そもそも楽器を弾きたいのか、歌をうたいたいのか、作曲したいのか、歌詞をつくりたいのか。切り口を何にするかでそのアプローチが変わってきます。ただ、音楽をやりたいと言った時に、じゃあ何からスタートするかというと、正攻法でいけば基本中の基本として楽譜からということになるんじゃないかと思うわけです。

 英語も同様で、じゃあスタートはアルファベットからというのと同じです。でも、英語で何をしたいのか、観光?会話?受験?これによって全くアプローチの仕方が変わってきます。もちろん、正攻法で中学校1年生の教科書からということでやっていっても良いとは思いますが、ご存じのとおり、日本の学校英語では昨今は若干の改善がなされてきているとは言えども、中高6年間かけても概ね『しゃべれない』結果には、劇的な変化は起きていません。それはいわば当然といえば当然で、そもそも学校の英語教育は大学受験に代表される受験をそもそもの主たるターゲットとしているため、英会話ができなくても、それほど困ったことにはならないわけです。

 繰り返しとなりますが、音楽でも、ギターを弾きたい、ピアノを弾きたいということだけでも全くそのアプローチが異なるのと同様に、英語も英会話がゴールなのか、海外旅行がゴールなのか、受験がゴールなのかでアプローチを変えなければ、ゴールに辿り着くには遠回りをしなければならなくなること、英語学習を始めるにあたってはこのことをまず押さえておくことが大切だと思います。